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音、形、絵柄がひとつずつ異なる世界に一つだけの「江戸風鈴」

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大正4年に創業してから100余年、江戸時代と変わらない製法で風鈴を作り続けている篠原風鈴本舗。
ひとつひとつがすべて手作りなので、形・絵柄がひとつずつ異なります。
篠原風鈴さんの魅力をお伝えする動画も是非ご覧ください。

1,320度前後の温度になる炉の中には、坩堝(るつぼ)というつぼが埋め込んであり、その中でガラスがどろどろに溶けています。
その溶けたガラスは、型を使わずガラスの竿に口玉として巻き取り、息を入れながら膨らませていきます。
これは宙吹きという江戸時代から300年変わらない作り方で、ガラスの巻く量や拭き方によって大きさも形も変わります。

坩堝(るつぼ)。窯の中に埋め込んだ坩堝にガラスを入れ熱し、中のガラスをドロドロの状態にします。

宙吹きの様子。

口玉は10分ほど冷ましてから切り落とされますが、音を良くするために鳴り口の部分をわざとギザギザに仕上げます。
型を使っていないため、ひとつずつガラスの大きさや厚みが異なり、低い音色から高い音色まで様々な音色を奏でるのが「江戸風鈴」の魅力です。
みなさんも是非、自分の好きな音を見つけてみてください。

鳴り口の部分。ここをギザギザにすることにより、風鈴の中にぶら下がっている小片の舌(ぜつ)が擦れたり、当たることで、とても綺麗な音が出ます。

そして絵付けもひとつひとつ丁寧に仕上げられていきます。
「金魚」や「花火」などの定番の絵柄のほかに、最近は新型コロナウイルスの終息を願い疫病封じの妖怪〈アマビエ〉の絵柄がとても人気だそうです。もともと風鈴は、魔除けの役割がある「風鐸」に由来してるのだそうです。
「ガランガラン」という音が厄除けになると考えられ、今現在でもお寺の屋根の四隅に下げられた風鐸を見る事ができます。風鐸は現在でもお寺の屋根の四隅に下げられ、その音が聞こえる範囲の住民には災いが起こらないと考えられていました。

歴史を感じる絵具の数々。

江戸風鈴の絵は内側に描きます。そのため、風雨で汚れても絵崩れしにくく、汚れても外側を綺麗に拭く事もできます。

アマビエ様とアマビコ様が描かれている風鈴。風鈴本来の意味である魔除の願いを込めて、一つ一つ丁寧に描かれています。

そんな起源にも想いを馳せてコロナ終息を願い、今年の夏は「江戸風鈴」で新しい楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか?

江戸風鈴:小丸 アマビエ様とアマビコ様

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